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攻殻機動隊が「マトリックス」に与えた影響 [映画]

当時、斬新な映像技術と世界観で
世界を沸かせた映画「マトリックス」。

実は「攻殻機動隊」はそのマトリックスにも
大きな影響を与えているのです


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http://kaigainohannoublog.blog55.fc2.com/
blog-entry-1640.htmlより引用


元々様々な作品の
影響がみられる「マトリックス」。
このことはマトリックス監督の
ウォシャウスキー姉妹も
「(攻殻機動隊)から多くのアイデアを得た」
と公言しています。


◆世界観説明の具体的なモデルとなった


「攻殻機動隊」はシリーズが多くありますが、
マトリックスがお手本としたのは1995年公開の
劇場版「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」。

士郎正宗さん原作で監督は押井守さん。
ウォシャウスキ―姉妹はアイデアを売り込む際に
これを見せて「俳優による実写でこれを作りたい」
と説明して回りました。

0101などのマトリックスコードの演出、
後頭部へのプラグ挿入、着地時に地面がめくれる、
銃撃戦での石柱の粉砕・スイカの粉砕・・・などなど。
演出に置いて結構な頻度でオマージュとみられる部分が出てきます。
スイカのシーンなどはもはやメッセージ性がありますよね。



ウォシャウスキ―姉妹は押井さんと面会した際に
マトリックスの企画構想は攻殻機動隊より前だと
主張したが、押井さんも
「『攻殻』も他から拝借している部分があるよ」
と言って気にしていなかったというエピソードがあります。

実は押井さん
「自分の演出が実写になったらこんなに恥ずかしいのか」
と、マトリックスを見て感じたそう。
そういう意味で同作品があまり好きではないらしいです。

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◆「攻殻」以外にも

その他にもマトリックスが
影響を受けたとされる作品は結構あります。

映画の中で語られている
「仮想現実」という概念も、
古くから他作品でよく見られるものです。


攻殻機動隊と並んで有名なのが
ウィリアム・ギブスンの「ニューロマンサー」。
実は攻殻機動隊もこの作品からの影響を受けています
2つの作品ルーツと言えますね。

電脳空間、自我を持つ人工知能、
メインキャラの相関関係などが共通点として
挙げられます。

ちなみにウォシャウスキ―姉妹は
当初この作品の映像化を企画していましたが
出資者が出てこなかったため頓挫しています。



さらには
「AKIRA」から銃弾を止めるシーン。

「獣兵衛忍風帖」からアクションシーン。

ジョン・ウー作品から主人公の衣装、
銃撃戦、銃器の使い捨て、コンクリート粉砕。

ブルース・リー出演作品から手足の動きや顔の表情、
「考えるな感じろ」というセリフ。

ジェット・リー出演作品は主演の
キアヌ・リーブスが主人公ネオを演じるにあたり
ヒントをもらったとされています。
またマトリックスでカンフー指導を行った
ユエン・ウーピン氏はジェット・リー作品三作に
関わっています。



◆思想的に影響を受けたものも

ウォシャウスキ―姉妹は日本のアニメや
ウィリアム・ギブスンに影響を受けたと語っていますが、
特にジャン・ボードリヤール
哲学をベースに敷いているとしています。

ボードリヤール氏の著書が劇中に出てきたりします。
また、マトリックスの二作目の制作時には
氏に助言を求めていますが、
これは断られたようです。



また音楽からもインスピレーションを受けています。

ウォシャウスキ―姉妹いわく、
マトリックスの脚本の大部分は
レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン
「Wake Up」を聞きながら書き上げています。

このバンドの活動自体がまさしくマトリックスの
世界観そのものとして、エンディングテーマにも
起用されています。




どんな作品でも他の作品の影響を全く受けずに
制作することは困難な時代。
こういった現象はむしろ自然なことと言えます。
ヒット作の良い部分を抽出して、
新しいものに練り上げることこそ、
作品造りに大切なことと言える一例ですね。


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